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    アウトドア・ファッション=かつては金がかかるアプローチだった
    CATEGORY:GALLERY

    ManchesterのOi PolloiからCP companyの新しい情報についてレターが届いた。今日は少し日本におけるアウトドア・ファッションと英国におけるテラス・カジュアルについてお話してみたい。


    日本において高機能アウター類は1970年代後半以降「アウトドア」カテゴリーとして扱われることが多く、その後現在に至ってもストリートと言っても、ストリートの中のアウトドアとして取り扱われる。また周囲の認識もストリートの一部というよりも、ストリートと認識する人とアウトドアと認識する人の比率は場合によっては1:9程度になるのではないだろうか。それだけ「アウトドア」や「アウトドア系」という言葉や概念は日本において強力なイメージとともに定着している。

    そもそも、日本においても当初アウトドアにカテゴライズされるファッションは比較的お金の掛かるものだった。理由のひとつには1970年代後半、日本国内において純粋な国産アウトドアブランドが非常に少なく、アウトドア・ファッションと呼べるものは高価なプロダクトで構成される海外ブランドが中心であったことが挙げられる。

    戦後の山岳スポーツブームにより、登山などが庶民のスポーツとして認められている日本において、今で言うところのアウトドア用アウターなどは「専用品」であり、むしろ「装備」であるという認識であった。そのような認識からすれば、それら装備を普段着に使うことはまずあり得ないことであったと言える。

    その点、海外ブランドのプロダクトは国産とは比較にならない高機能を備え、同時に非常に高価であった。しかし、国産ブランドの専用品とは異なる感覚で仕上げられたプロダクトは当時、主にその見た目のデザインなどが先行して普段着としてもマッチしやすいとの認識が広まり、いわゆる初期の「アウトドア・ファッション」の基礎を形成したと言える。すなわち、高価な海外ブランドのプロダクトによるアウトドア・ファッションの定義付けによって、初期のアウトドア・ファッションは比較的お金がかかるものだったのだ。

    見た目よりも以外と金がかかるという点においては、テラス・カジュアルも共通している。

    テラス・カジュアルはテラス席でフットボール観戦をする人たちをお手本にしたことがその起源と言われている。これはそもそもテラス席でフットボールの試合を観戦するお金持ちの人たちが、普段の格好でフットボール場へ出かけると少々場違いであり、どことなくスポーティーな服装で周囲の雰囲気との親和を図るという目的からスタートしている。その場合も観戦に必要のない高機能かつ高価なものを選んでしまいがちになっているのであるが、決して必要でない高機能がその場で独特の雰囲気を醸し出すことが、テラス・カジュアルのルールを創ったとも言える。この点、高機能アウターをストリートで使うこととテラス・カジュアルの共通点を見て取れるのである。

    しかしよく考えていただきたい。テラス・カジュアルと現在の日本のアウトドア・ファッションはアプローチが異なるものである。理由のひとつはアウトドア・ファッションは必ずしもお金のかかるものではなくなってしまったことにある。同時に低コスト=それほど機能を意識したものではなくなったとも言える。

    次回へつづく


    Photo : Long Sleeve Shirt Mid Blue / CP Company / 2010 / Oi Polloi