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12/06
Sun

2015年版「もっとも格好悪いモーターサイクルとは」 
CATEGORY:2015

師走なので2015年のとりまとめをしたい。
ということで今回は「モーターサイクル」について。


今年は海外でのライディング経験などいろいろと新たにモーターサイクルについての認識の変化や着想を得た。こうして私の中のモーターサイクルについての認識は少しずつ変化をしているのである。

さて、タイトルにある最も格好の悪いモーターサイクルについての2015年時点での私の総合的な認識をまとめてみたい。

2015年は2010年頃以前から再ブームとなっていたCafe Racerに焦点が当たった年であった。業界からは次々とCafe風なプロダクトがリリースされたし、正直その中でも「これは所有してもよいかも?」と思ったものもいくつか登場した。

基本的にプロダクトの流れとしては1970年代にフォーカスされており、これが若い世代とそれに影響を与えた50代を超える世代の両方をカバーできるとあって、いわゆるライフスタイル寄りのファッション性の高いものが重宝されているように思う。

基本的には都市部と郊外、さらには都市部からアクセス可能な週末旅行での使用が想定される他、いわゆる自分風のアレンジが可能な「未完成の魅力」をうまく残した完成品が多いことが特徴だ。特に後者はわざとカスタマイズ可能な提案をしながら、実はカスタマイズの完成品を販売するという凝った手法がその特徴と言ってよいだろう。

さて、最も格好の悪いモーターサイクル。これはブランドがどうの、二輪車におけるカテゴリーがどうのという問題ではない。

まず、アメリカにおいてはウインドシールドやカウル付きは「モーターサイクルなのに風を防いでどうするの?」という格好悪さがあり、カウル付きが認められるのは「カウルがスピードを連想させる時」のみである。

さらに主要な地域の流れとして「焼き直しリバイバルもの」に対しての冷めた目が存在する。これは古いものに対しての、そこにだけあった価値をメジャーブランドが新たに商業機会として捉えようとすることに対して嘲笑するような態度であり、アンチマーケティングが表に出たカタチだ。

ということで、2015年現在、最も格好悪いモーターサイクルはウインドウプロテクションの効いた四輪を連想させるようなクルマか、かつてのカスタムビルダーや、レーシングコンストラクターが世に問うたものを「再定義」したようなリバイバルものということになろう。

ただし、これはこれから乗る人や乗って日の浅い人の意見ではなく、あくまで「自分はモーターサイクリストである」と自認している人達の間での意見として捉えていただきたい。

ではモーターサイクリストは何を格好良いと認識しているのだろうか。

まずは、モーターサイクルを徹底的に道具として認識し、使い倒してもそれに応えてくれるクルマは格好が良い。ただし、道具と言ってもそれに接する態度には愛情がこもっている。もし、壊したならば自分の使い方が間違っていたと自身で認められるかどうかがその認識のカギとなる。

次に可能な限りシンプルであること。ウインドーシールドやヒーター類、ともすればABSなどの安全装置も否定する。これはモーターサイクルが持つ剥き出しの魅力をそぐものと同時に、どうしても四つ足で「転けない」四輪を連想させるからだ。


転ける可能性があるからモーターサイクルであって、雨風にさらされるからモーターサイクル。さらには、それを乗ろうと決意する乗り手があってのモーターサイクルである。

四輪のように免許を取得して買ってくればすぐ運転できるものとはそもそも異なるものなのだ。


これらを網羅すると、だいたい格好の良いモーターサイクルはイメージできる。

基本的には古いものを大事に永く乗ること。
リバイバルものは最新機種と同様、道具として使い倒すこと。

それから最後に重要なのは、モーターサイクルはそれ単体としては完成したものではなく、あなた自身が乗っていてはじめて全体として完成することである。そうなるとあなたの服装や態度からも、上記のようなことが醸し出されることを覚えておかなければならない。



と、偉そうな話をしたが、写真の私のメイン、R1200RTは相当に格好の悪い部類に入ると思う。いや、私はそれをその使い方でカバーしているつもりなのだが。


2016年は恐らく「先に行き過ぎてて格好悪く見えるもの」にまた焦点が当たると思う。というのは21世紀という言葉を誰も使わなくなってしまった昨今、そろそろ22世紀という話が出てくるものと思われるからだ。


そんなわけで、2016年もモーターサイクルの旅路は続く。