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08/03
Tue

EFN930 - Circulator / AB Electrolux / 2010 / Stockholm, Sweden
CATEGORY:GALLERY

スウェーデンの家電メーカーElectroluxのサーキュレーター。



サーキュレーターと扇風機。狭い部屋に2台置く事は非現実的なので、通常夏対策としてはこの2つの種類のプロダクトのどちらかを選択しなければならない。

風を起す機械であるこの2つのプロダクトは一言で言って、汎用性という点で大きく異なる。扇風機はもっぱら人体に風をあてることにしぼって作られているが、サーキュレーターは人体だけではなく、あらゆるものに風をあてることができる他、その名の通り空気循環機としてその機能を発揮する。
要はこの2つのプロダクトはできる事の範囲が異なる。


扇風機は人に風をあてるものなので、主に人が心地よいと感じる風をいかにつくるかにその焦点があてられた開発がなされている。首ふり機能や、リズム風などは、直接同じ方向から長時間風が当たることを避けるために開発された機能であり、実際に自然界に吹く風に近い感覚をもたらしてくれる。

一方サーキュレーターには扇風機のような風そのものをコントロールする機能は付いていない。写真のプロダクトの場合、風力調整は単純に「強」と「弱」のみ。実際にこれに当たりっぱなしでうっかり寝たりすると、起きた時に相当のどが痛い思いをする。それだけ体温を奪い続けることは危険なのだ。

ただし、サーキュレーターはそのコンパクトさから様々な使い方ができる。
写真は洗濯物の物干の真下から風をあてている様子である。このようにサーキュレーターを使うことで、恐るべき早さで洗濯物が乾く。しかも部屋干しで気になる匂いも全くない。扇風機でもコンパクトなものはこのような使い方が可能だが、おおよそコンパクトな扇風機には同じサイズのサーキュレーターほどの風をつくり出す能力がない。

また、サーキュレーターは部屋の空気の循環をつくり出すことができるので、非常に便利だ。ストーブがなくエアコンで暖房をする部屋では空気をかき混ぜることで、早くしかも安定した空調が可能となる。さらに、ユニットバスなど換気の悪い場所で使えば、入浴後の浴室の湿度管理も容易になる。

扇風機にサーキュレーターのような事ができないのには理由がある。これは、多くの場合、扇風機を固定するための足が影響する。首ふり機能の使用を前提とした本体を安定させるためにつけられた大きく重い足は、持ち運びに不便かつ、狭い場所では好き勝手な場所に設置できないという問題の原因となる。



この2つのプロダクト、どちらかと言えばその先祖はサーキュレーターということになるだろう。必要な場所で風を起すという単純な使い方に対して、その風を半自動的にコントロールするという進んだ機能を与えられた扇風機。気候そのものが昔とは少し変わった現在の日本。それに加え空調という考え方が浸透した中で、今後扇風機はサーキュレーターの復権という形で駆逐されることになるのか?プロダクトと変化するライフスタイルの接点がここにもあるように思える。