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    Tue

    2014 - ある兄弟の死
    CATEGORY:2014

    死と聞けば、なんだか暗いイメージになるが
    実際に死というものを目の当たりにしたことがある人なら、
    死は単純に「暗い」だけのものではないことは理解できると思う。

    人は死から学ぶし、人は確実に死に向かっている。
    むしろ、その事実にフタをしてしまいその日を楽しいことや、死を忘れさせることで埋め尽くすことの空しさというものもある。


    さて、この兄弟。左側の本を書いた人は享年92歳。右側の人は享年88歳。
    さすがに人の死を悼む気持ちは親戚縁者にもあったが、故人の人生を皆で語る時、そこにはその偉業を讃える話が溢れていた。私個人にとっても「自慢の」「おじさん」達である。

    梅雨明けが遅く、腰の重かった夏。そんな2014年の夏はこの二人の思い出とともに終わろうとしている。



    私が本というものの本当の価値に気がついたのは年齢も30歳を過ぎたあたりであったが、当初は1〜2ヶ月の間に必ず自身の中から沸いてくる知的好奇心の爆発のようなもので、本を「まとめ買い」。その後は時間をかけて読むということを行っていた。

    その後、トレンドに遅れまいと焦ってやる読書。手っ取り早く知識を詰め込むためにやる読書などを経験して、今では本はある意味冒険のような働きを私自身に与えてくれると感じている。

    読書なら誰にも負けないというわけでもなく、読んでいるものには偏りがあるのも認めるし、ブックコレクターとしても中途半端だし、当然「タイトル買い」で失うものも多い。

    ただ、知識の地平は遥か彼方までつながっていて、今立っているところまでやってくるのに、これまでの読書は必要だったのだと感じることが多い。

    しかし、突然沸いてくる怒りのようなものをさっと知性でかわすところまでは自分はたどりついていない。そんな事から言えば、自分はまだまだである。



    私は落ち着きがなく、その反面問題集を解いたりすることには変に集中したりと少し変わった子供であったと思う。当然、読書をするにも集中力がない。それが高校生くらいまで続いていたから、読書とは縁遠い人であった。

    それが大学、大学院と進む内に「読まないとついていけない」という状況に追い込まれ、気がつくと「何か読んでないと心細い」という感覚に陥っていた。

    そこからは先ほど書いた通りだが、今では「本は友達」という感覚である。誰も語りかけてこないような日々や状況が多く存在するが、その時に本は静かに待っていてくれる。それで読む。感動したり、気付きが与えられたり、知識が知恵につながったり、または内容が全然期待はずれで落ち込んだり。

    こんなことの繰り返しは、自分自身の中で起こっていることなのだが、どんな結果がまっていようとも、本を読み進める時の感覚に勝るものは他にはなかなか存在しないと思うことが多い。



    そんな「本を読む」こと。
    その楽しさをかなり細い線ではあったものの、教えてくれたこの叔父さん兄弟に感謝すると同時に、自分も誰でもいいからこういう本にまつわる話を伝えていきたいと思う。