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    THE WELBECK GALLERY AWARD 2009 - BOOK OF THE YEAR
    CATEGORY:GALLERY

    アドヴェント特集。THE WELBECK GALLERY AWARD 2009。今回はBOOK OF THE YEARの発表。



    THE WELBECK GALLERY BOOK OF THE YEAR 2009

    『コーポレート・ガバナンスと経営学 - グローバリゼーション化の変化と多様性』 

    海道ノブチカ・風間信隆 編著
    2009年4月初版 ミネルヴァ書房
    ISBN978-4-623-05409-1



    政権交代があった今年、よく政府主導という言葉を耳にしたが、その議論の中で「ガバナンス」という言葉も頻繁に登場した。

    ガバナンスとはそのまま訳すと「統治」のことであり、コーポレート・ガバナンスは一般に「企業統治」と訳されることがある。しかし、本書はコーポレート・ガバナンスがその対象を株式会社組織とし、ガバナンス自体を行動の最終的かつ最高の統御を意味することから、企業統治という言葉では訳さずにコーポレート・ガバナンスという言葉を用いている。

    コーポレート・ガバナンスの扱う問題は様々だが、このDiaryをお読み頂いている皆様にほんの少しだけわかりやすい例を挙げると、例えば「会社は誰のもの?」という問題などを取扱うものである。

    企業の買収や合併・吸収などがニュースになったり、テレビドラマで同様の問題を題材としたものが放映されたりと、2000年代前半から株式会社における新たなテーマとしてかなり一般にも認知が広がったコーポレート・ガバナンス。

    それまでの伝統的な企業内部の題材を扱うストーリーにおいては権力闘争が中心的なテーマだったことから考えれば、株の争奪戦やそれにかかわる様々な防衛策などが今日のような形で一般の人々の関心をひくテーマとなったことは、10年前ならあまり想像できないことだった。

    さて、本の話に戻ろう。
    本書には、様々な角度からコーポレート・ガバナンスが論じられているが、それらは、日本をはじめそれぞれの国や地域での特徴、また歴史的な問題までをも含んでいる。元々が教科書として編纂されているだけに、内容はそれぞれのテーマ毎にコンパクトで読みやすく、また、過度の用語集的な内容にもなっていない。取扱われているトピックの少なくとも2,3の問題については、サラリーマンの方でも関係のあるお話であると思われる。

    また、最大のポイントは昨年のリーマンショック以降にリリースされた内容であるということだ。それまで「もの言う株主」の登場の影響が大きかったこのテーマにおいて、それらに限界が見え隠れすることを指摘。その上で新たな株式会社のガバナンスについて語られていることである。

    よく考えてみれば今年は2009年。70年代、80年代、90年代いずれにおいてもその最後の年と最初の年には何かが起こっていたと多くの人はそれぞれの分野において感じているはずであり、2009年がミレニアム以降始めての10年くくりの最後の年であることをあらためて気付かせていただいたように思う。

    話題の本に隠れてなかなか発見することのできない、教科書の世界。BOOK OF THE YEARに選定した理由のもう1つは、この教科書の世界にも注目して頂きたいと思ったからだ。