THE WELBECK GALLERY

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10/14
Sun

READING AUTUMN 10
CATEGORY:GALLERY

読書の秋。10回目。

昨日は『BURTON BOOK』のご紹介をしましたが、BURTONにしてもBen Sherman、merc londonにしてもそこには「ブランド」というお話がついてまわります。

ブランド目線で見た場合、非常に興味深いのは女性とブランドの関係。ギャラリーによくお越しいただいている女性のお客様の多くはブランドに拘束されている感じが全くしません。タグよりもプロダクトのディテールをよく観察されているというか、良いものをうまい具合にセレクトしていらっしゃる方が多いです。これは女性のお客様全体に言えることであって、年齢などはほとんど関係ありません。ですので、女性のお客様に対してブランドの看板はあまり意味がない。むしろ、ブランド看板やロゴは男性をよりひきつけるような気がしています。

さて、THE WELBECK GALLERYには「オピニオン・リーダー・プログラム」というものが存在します。これは小さなカウンシル(評議会)のようなもので、Governorである私の発言やプロダクトの紹介などで間違いや、また新しい考えなどがある場合に意見をくださる方々を組織しているということです。これはギャラリーにとって非常にありがたい存在です。

そんなオピニオン・リーダーのお一人であるRPT MN氏なら、全てお見通しの「ハイファッション・ブランド」「ブランド帝国」のお話です。

『ベルナール・アルノー、語る』をご紹介します。2000年にフランス語版で出版された『パッションクレアティブ』に加筆、さらに日本語訳したもので2003年に日経BP社から発行されたものです。ベルナール・アルノー氏とはLVMHモエ ヘネシー・ルイヴィトン社の社長兼CEOであり、ほとんど彼一代で今の「ブランド帝国」を築き上げます。本書はそのアルノー氏にフランスの経済ジャーナリストであるイヴ・メサロヴィッチ氏がインタビューしたものをまとめてあります。基本的にインタビューをそのままで構成してあるので、対話方式の内容となっています。

老舗ハイファッションブランドを次々と買収する経緯やその当時の目的などが詳しく語られていること以外に、ブランド創出の要のような話もたくさん書かれています。

私が最も興味を持ったのは、デザイナーとビジネスの接点についてのアルノー氏の考え方であり、
この本を読んだ2003年当時は非常にショックを受けました。『デザイナーは自由に創造するものであって、市場のフィードバックにはいちいち耳を傾けるべきではない』この実践をマネジメントで達成する彼の考えが語られています。

うーん。ちょうどこの本を手にしたのは春先の博多駅。広島への新幹線の移動の時間で読める本はないかと立ち寄った書店でのこと。その日は曇っていたせいか、雑踏のざわめきなどがあまり聞こえなかったように記憶しています。発車前の新幹線の窓際の席に座り、この本を読みはじめてしばらくするともう広島駅についていました。それくらい集中できた面白い一冊でした。

『ベルナール・アルノー、語る』 ベルナール・アルノー/イヴ・メサロヴィッチ 2003年1月14日初版第1刷発行 日経BP社 ISBN4-8222-4311-7