THE WELBECK GALLERY

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02/01
Fri

「普及事業」という考え方
CATEGORY:GALLERY

仕事でSKIJAMに行きました。
今回は、朝の集合時間に遅れていけないことと、ギャラリーをちゃんと夜8時までオープンすることを両立させるために「日帰りスキーバスツアー」を移動の手段に選択しました。

便利なものでツアーの予約もインターネット。予約完了後、代金12000円(往復バス代+リフト1日券)を振り込めばあとは集合時間に集合場所に行くだけです。

夜中の12時前に京都駅の八条口に行ってみるとそこには昔となんら変わらない光景が。簡易のテーブルを受付台にしてベンチコートを着込んだ若いスタッフが拡声器でそれぞれの行き先を叫びながら集合受付をする。そこには年齢層こそ昔のように学生さん90%以上というものではなかったものの、「ごったがえす」ほどの人が溢れていました。

私がボードケース選択の際におすすめしていたGIG BAGもたくさんいて、「なーんだ、みんなちゃんとわかってるんだ」と少し安心もしました。

バスはSKIJAMまで普通に行けば3時間ほどの道のりを休憩をとりながらゆっくり進み、5時前にはSKIJAMに到着。6時からベースのリゾートセンターがオープンし、みんな着替えて7時にはリフトというパターンです。


思えば、私も学生のころだったかこういう形でスキー、スノーボード旅行をはじめました。低予算。むしろそれしか当時の私には払えない状況だったので、安いというのは非常にありがたかったですし、雪の中を走れるクルマも持っていなかったので、選択肢はこれしかなかったとも言えます。

それからけっこう時間が流れて同じような経験を英国でします。スコットランドの一部でしかスキー、スノーボードができないイギリス人にとって、雪のスポーツを楽しめるようになるのはやはり働き出してから。しかも、立派な銀行マンなんかが、フレンチアルプスでのスキーホリデーにロンドンからバスででかけます。私もそれに何度か同行しました。

とにかく、あらかじめ予算がはっきりしていて、楽しめる内容も満足のいくもの。しかもはじめてのスポーツとなると自分の中でその基準もはっきりしていないので、どうしても「おまかせ」になる。しかも、どっぷりのめり込んでいるわけでもないので、言い方は変かもしれませんが、おのずと投資金額も低くなる。これはいたってあたりまえの事だと思います。

このバスツアーが日本であれ、イギリスであれどのような経緯で生まれたのかは、おそらくトーマスクックから流れをくむ「旅行業」に関係しているみなさんならご存じの方もいるとは思いますが、「やりたいことをかなえる」手助けという意味では、素晴しいアイデアだと思います。

同時に、今回感じたのは「普及事業」というものの考え方。ヤマハは教室によってピアノを一般家庭に普及させ、国産モーターサイクルメーカーもそれぞれ普及事業部や、普及事業専門の部署をかつては抱えて活動を行っていました。今では、それら普及事業は「マーケティング」という部署の活動の一部、または業界団体などの活動なっていますが、考え方、楽しみ方から出発して「夢を売る」事業としての普及事業には「マーケティング」と言う言葉では片付けられない部分があると思います。手法ではマーケティング。夢をかなえるというところでは、「情熱」。このバランスがとれてこそ、本物の普及につながるのではないかと感じるわけです。

話は戻って、スキーツアーバス。旅行業に携わる人々が夢をかなえるためにやっていることが、確実にスノースポーツの普及に一役買っている。しかし、意外なことにこの両者の接点というものはほとんどないというのが事実です。